2009年11月5日、バンコクに赴任しました。2011年9月1日、東京に戻りました。2013年10月1日、福岡に移住しました。
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残念ながら外箱が無いのですが、 LSの(初代)P3に8は、シークレットエージェントタイプがありました。(外箱写真はこちらのサイトこのページで見ることができます。)

21世紀のトイガンファンにはあまり馴染みが無いと思うのですが、その昔、P38にサイレンサーやらショルダーストックやらロングマガジン、それに狙撃用スコープまで付けた、妙な銃を持った主人公が活躍するテレビドラマがありました。日本放送タイトルは「0011ナポレオン・ソロ」(原題は「The man from U. N. C. L. E. 」)。主演はロバート・ヴォーン。このドラマが大人気だったようで、そのせいで主人公が使う「アタッチメントてんこ盛り」状態のP38のモデルガンまで発売されました。LSのシークレットエージェントは、そんな流れを汲むもの。オリジナルとの違いは2点。巨大なサイレンサーが付いている事と、グリップが妙に角ばった物である事。

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サイレンサーの接合部。接合といっても、ただマズルに差し込むだけ-_-)

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妙な形のグリップ。なぜか鷲の紋章が銀色に輝いています。背面には、ルガーP08のようなストック取り付け用と思われる突起もあります。

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マルシン製P38ロングバレルと比較。このマルシン製ロングバレル、マルイ製じゃないですよ。マルシンもごく初期にロングバレルを発売していたのです。昔のモデルなので、ヘビーウェイト素材ではなく、真っ黒つるつるピカピカのABS素材。LSのグレーの表面との差が際立ちます。

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TVドラマから抜け出た、いわば架空の鉄砲。ドラマを見てない世代としては、これがカッコ良いかどうかは微妙だなぁ・・・。

おそらくオリジナルのLS製(初代)ワルサーP38よりさらにレアなんだと思います。オークションでも見かけたのは落とした1回のみ。ただ、トイガンとして価値があるか?は・・・・・・「0011ナポレオン・ソロ」にどれくらい思い入れがあるか?って事なんでしょうか。
さて、LSの(初代)P38、その内部メカを見てみましょう。一番気になるのは、(2代目)P38で再現されたブリーチブロックの中とロッキングシステムです。
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組み立て方が非常に雑で見苦しいのですが・・・^_^;) ちゃんとセンターファイアのファイアリングピンとカートリッジインジケータが再現されているのが分かります。(2代目)P38に通じるところがありますね。ただ残念なことにこの部分は分解できません。左右のスライドを張り合わせる時にインジゲータを挟み込み、その後ファイリングピンをブリーチの底部パーツとスライド本体で挟み込んで接着する構造です。

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さらに、セーフティレバーは、レバー部分のみをスライドに接着するだけ。リアサイトもスライドカバーと一体の物。エキストラクタがライブなのは(2代目)同様ですが、その形は異様にデカい。
オートマチックファイアリングピンリフターとファイアリングピンリテイナは省略されています。セーフティ機構やハンマーのデコッキング機能ももちろん省略。やはりこの辺が再現された(2代目)は偉大です。

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さて、お次はロッキングメカニズム。バレル下部にはちゃんとロッキングブロックがあるり、支点を中心に回転運動する構造(左写真)なのですが・・・ブロックが一番上に上がっても、ブロックはスライドとかみ合う溝とツライチになるだけ。つまりスライドとロックしません。

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左写真が、ブロックが一番上昇した状態。スライドにはブロックとかみ合うべき溝がちゃんと再現されているのに、どうしてこんな構造にしたんでしょう?もしかしたら設計者は、機能を理解せず、単に形のみをマネたのでは?と思ってしまいます。ブロックをちょいと削ってやって、何らかの方法で上昇側にテンションをかけることができれば、ロッキングを再現できそうです。

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お次は、ハンマーとトリガーの連動系。基本は実銃をベースにしているようです。ただし、トリガーバーとシアが連結されちゃってます。スライド―トリガーバーの連動によるディスコネクト機能が省略されているので、この方式でもまぁ、問題はありません。
シアスプリングがスライドストップにかかっていないのが分かると思います。このスライドストップ、内側にマガジンフロアを受けるピンがありません。っと言うか、フレームにピンが出るべき穴が開いてないのです。さらにですね・・・

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スライドにはスライドストップがかみ合うべき溝があるのに、溝の位置が前方過ぎるため、フルリコイルさせても、溝がスライドストップまで届かないのです。ここでももしかしたら設計者は、機能を理解せず、単に形のみをマネたのでは?と思ってしまいます。

メカの再現度は、当時のCMCやコクサイのモデルガンより劣るといえます。これらのモデルガンを参考に、細部を省略してプラモデルで再現した物、といった感じでしょうか。

(初代)P38は、コンバットマグナムと並んで、後のLSガンプラ全盛期の基礎を作った製品です。そういった意味ではマニアには貴重ではあるのですが、トイガンとしての評価は低い物です。この点が、21世紀の現在でも“名作”と呼べる(2代目)P38と大きく異なるところ。

今回紹介した個体は、オークションで組立済の物を購入しました。(初代)P38は、LSガンプラ全盛期にはすでに製造中止になっていたモデルなので、現存数は非常に少ないようです。オークションをチェックしていても滅多に出てきません。かなりのレア物と言えます。ただ、プラモデルの常で、組立済だったので非常に安価に買えました。もし、オークションで未組立の物を見つけたとしても・・・この内容なら・・・いらないかな^_^;)?
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LSのP38は、その内部メカの正確さから、今でも人気のようで、オークションでは高値を付ける事が多いようです。でも一般的なLSのP38はいわゆる「2代目」で、実はその前に初代ともいえる全く別のP38がありました。これがそのパッケージ。

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キットを組み上げた物。パッと見た目にはそれほど違和感はありません。強いて言うならトリガーのカーブが若干弱い事と、トリガーガードの形状に少々違和感がある程度。しかし、現物を手にすると言うか・・・2代目とは全く違って、いかにもオモチャ然とした感じなのです。どうも、私が知っているP38―つまり2代目LSガンプラP38やマルシン製P38等―に比べると、細部の寸法というかバランスが、微妙に異なるようです。それに何よりヘンなのが、その表面仕上げ。

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刻印が何と凸!。これが“いかにもオモチャ”、な雰囲気を漂わせています。それに表面がこれまた表現し難い奇妙なうねうねの凹凸で覆われています。サンドブラストを表現したつもりでしょうか?

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スライドを引くとちゃんとショートリコイルするし、ロッキングブロックらしきパーツも見えるのですが実は・・・(次のページ参照)。

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初代P38の組み立て説明書です。初期LSガンプラの説明書は正方形なんですよ。
この製品の発売時期が推定できる記述があります。実銃のP38に関する解説中、『生産が開始されてから30年を経た現在でも』と書かれているのです。ワルサーP38の生産開始を1938年とすると、30年を経ると1968年。もしかすると、この初代P38は60年代にはすでに製品として市場に出ていたのかもしれません。