2009年11月5日、バンコクに赴任しました。2011年9月1日、東京に戻りました。2013年10月1日、福岡に移住しました。
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もう、こんなもんで完成なんだろうな。

この辺で作ったアンプとスピーカ。やっぱ、真空管アンプとかスピーカには、エージング(慣らし運転)って必要なんだと思う。今では、結構良い音になったと思いますよ。とにかく“素直”です。最初の頃に思っていた、定位が不安定、ってのは全く無くなりましたね。

プルンチットのホームプロというホームセンターで、コンクリートブロックは買ってきたのですが、上に乗せてもあんまり変化は感じず。何しろ、8cmのユニット(丸いスピーカ本体)なんで、そんなに振動もないんでしょう。かといって、スピーカの下に敷くには、エンクロージャ(スピーカの外箱)があまりに小さすぎる。それに今のアパートは床が比較的しっかりしたフローリングなんで、下に敷く必要も無さそうです。

なんせ、アンプとスピーカで5万円ですからねぇ・・・。5万円でこれだけの音が出るというのは、やっぱり自作ならではでしょう。ただ、致命的な欠点もあります。それは、やっぱりアンプのパワー不足。ユニットは、フォステックス社のFE83Enで能率は88dB/Wですから、今の時代、かなり高能率なはず。しかし、2Wのアンプってのは、やっぱりパワー不足ですなぁ・・・。

下段真ん中が真空管アンプ、その右にちっちゃく見えてるのが入力用のiPodクラシック、上段真ん中はDVDプレイヤー(ビッグCで690バーツで購入)とテレビのチューナ。

真空管アンプをもう1ランク上げてやれば、スピーカはこのちびっちゃいヤツで十分な気がするな。バックロード(長岡鉄男)もこれだけ小さいと、あまり癖が出ないのかもしれませんね。

モアとかレアって、どんな音だすんだろうね?いつか・・・スワンとは言わず、フラミンゴで良いから、フルパワーで鳴らせる環境に住みたいなぁ。

その昔は、パープル、ゼペリン、ヤードバーズ、フェイゼス、クリーム、アニマルズ、ドアーズ等を大音響で聴いていたものですが、私も大人になりましたので、上の写真では荒井由美が静かに歌っております^_^;)。
「Let It Be」というと、ビートルズの代表曲の1つですよね。何回か聴くとすぐに飽きるんだけど、何年経っても、たまには聴きたくなる、そんな曲です。

手元にある「Let It Be」。
プレゼンテーション1
これはMP3だけど、Flacももちろんあるよ。

一番上、(stereo LP)とは、元々LPレコードに収録されていたバージョン。フィル・スペクターのプロデュース、現在のCDアルバム『Let It Be』で聞けます。その下、(stereo single)とは、元々シングルレコードに収録されていたバージョン。ジョージ・マーティンのプロデュース、現在のCDアルバム『パスト・マスターズ』やCDシングルで聞けます。

両者は、全く編集が違います。これは、誰が聞いても一聴して違いが分かるでしょう。それくらい大きな違いがあるんで、興味のある人は両方を聴いてみて下さい。ビートルズの楽曲の「バージョン違い学」に入っていくには最も良い素材でしょうか。

これらの普通に聴ける「Let It Be」には、驚くことに、ジョン・レノンがレコーディングに参加していません。ビートルズの代表曲である「Let It Be」にジョン・レノンは、参加していないのです。正確に言うと、レコーディングには参加したのですが、ジョンの演奏とボーカルは、製品盤には含まれていません。これ、豆知識な。

以上、CD屋に行けば、誰でも買える「Let It Be」。

以下、マニアックな「Let It Be」。

上から3つ目、acetate 1というのは、グリン・ジョーンズがプロデュースしたアルバム『ゲット・バック』に収録されていた物。このアルバム『ゲット・バック』は、1969年1月にアセテート盤がカットされ、ラジオでは放送されたようですが、最終的に未発売に終わります。その下、acetate 3というのは、同じくグリン・ジョーンズのプロデュースで、タイトルも同じ『ゲット・バック』に収録。1969年5月にアセテートがカットされています。このアルバムも同様に未発売。

私は、これらのアルバム『ゲット・バック』が、結構好きです。正直言って、発売されたアルバム『Let It Be』より、はるかに良い。2003年に発売されたリミックスアルバム『Let It Be... Naked』は、2種類のグリン・ジョーンズ版を長年聴いた者に言わせると、音質は強烈に良いものの、“不自然”に尽きます。『Let It Be... Naked』は、最新デジタル技術の良い面と悪い面の両方が出た気がするな。

「Let It Be」が好きな人には、ぜひこのグリン・ジョーンズ版を聞いて欲しいな。

その下、(both guitar solos)というのは、正式に発売されたシングルバージョンとアルバムバージョンを合成した物。これは、海賊版製造業者が勝手に作った物なので価値は無いですが、まぁ面白い。

さらにその下、Let It Be の次に番号が付いた物は、全てパープルチックレーベルの『A/B Road』から、Let It Beだけを抜き出したもの。『A/B Road』は、今のところゲットバックセッションの集大成と言って良いと思います。全部で、CDにしたら90枚近い。正直に言うと、未だに全部聴いていません。『A/B Road』は、私がビートルズの音源コレクションを挫折するきっかけになった音源でもあります^_^;)

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『A/B Road』。BGMとして、延々と部屋に流すには良いのかも。

こん、西野さんの曲良いなぁ・・・

「未来の花」 作詞・作曲・歌 西野ナオト 
http://www.youtube.com/watch?v=GiTGL4XFoyE

歌詞はここにUPされちょんわ、
http://obs-radio.seesaa.net/article/193630543.html

オレはな、震災直後にこの曲聴いたんよ・・・・・・。
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Purple Chikレーベルの『Hepl! Deluxe Vol 2』(PC-115)には、「Help!」の録音途中の全テイク、バージョンが収録されています。

テイク1 途中で中断。演奏のみ。ジョージのアルペジオ下降フレーズが入っている。
テイク2 途中で中断。演奏のみ。ジョージのアルペジオ下降フレーズが入っている。
テイク3 途中で中断。演奏のみ。ジョージのアルペジオ下降フレーズが入っている。
テイク4 完奏。演奏のみ。これ以後テイク12までジョージのアルペジオ無し。
テイク5 完奏。演奏のみ。
テイク6 途中で中断。演奏のみ。
テイク7 途中で中断。演奏のみ。
テイク8 途中で中断。演奏のみ。
テイク9 完奏。これ以後ボーカル入り。何と!イントロのジョンのボーカルがダブルトラック。
テイク10 完奏。ジョージのエレキギター無し。イントロのジョンのボーカルはシングルトラック
テイク11 冒頭の7~8秒のみ。テイク9と同じ?って言うか、テイク9のプレイバック???
テイク12 テイク9にジョージのアルペジオをオーバーダブ。
テイク13 エレキギターが右に移された。それ以外はテイク12と同じ?。つまり発売されたバージョンと同じ?

●「Help!」の完成版(「1965オリジナル・ステレオ・ミックス」や「1987オリジナルCDミックス」、2009リマスターも同じ)では、ジョージの印象的な下降アルペジオは、完全に右から聞こえて、あまり目立たないのですが、テイク12では、中央やや右よりから聞こえます。つまり目立つんです。完成版よりもこっちの方が良いと思うけどなぁ・・・。どうしてこのアルペジオは右に追いやられてしまったんだろう?でも、「2006『Love』ミックス」では、このアルペジオが非常に目立つ形でリミックスされました。やっぱ、「Help!」は、「2006『Love』ミックス」に限るよ。ちなみにこのテイク12、何ヶ所かにテープのヨレみたいなピヨピヨ音が入ってます(例えば20~23秒)。コレって何なんだろう???

●ボーカルの入っていない、演奏のみのバージョンを聴くと、ジョンのリズムギターのカッコ良さが際立ちます。特にテイク5、このテイクのジョンのギターは、超ノリノリで相当カッコ良い!!!(ただし、ポールがちょっと手抜き気味なんだよね)

●それから、スネアの音!「コン!」とか「カン!」っていう感じの非常に乾いた音。私はこの音が大好きなんです。皮をピンピンに張って、コンプレッサーで押しつぶしたような音。もちろん完成版も同じ傾向なんだけど、演奏のみのバージョンを聴くとより際立ちます。どうしたらこんな音が出るんだろうね?

●ついでに、今回「Help!」を聴きなおして気が付いたんですが、この曲のモノラルバージョンには、「1965モノラル・ミックス」、「2009リマスター・モノラル」共に上で書いたピヨピヨ音が入ってますね(例えば冒頭から3秒、14秒あたり)。ただし、ピヨピヨではなく、「ピヨ」です。これって何の音だろうね?ちなみにこの音、ステレオバージョンの完成版(発売版)では、確認できず。

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#やっぱ、お腹痛い-_-;) ホント、“Help!”って叫びたい気持ちだよ・・・・・・

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Purple Chikレーベルの『Hepl! Deluxe Vol 2』(PC-115)

特にビートルズのファンでなくとも、『Help!』という曲を知っている人は多いと思います。テレビ番組『開運!何でも鑑定団』のテーマソングって言ったら、分かる人も多いんじゃないかな?

この曲は、イントロ無しでいきなりHepl!で始まる。インパクトありますよね。それにジョージが弾くアルペジオの下降フレーズ。これが非常に印象的。さらにね、よ~く聴くと、ジョンの弾くリズムギターがとってもカッコ良いんですよ、ジョン・レノンのリズムギターというと、『All My Loving』の三連譜が有名なんだけど、この曲のカッティングも相当カッコ良いですよ。これ、12弦のアコギなんだよね。ジョン・レノンが、ギタリストとして評価されることってあんまり無いんだけど、ジョン・レノンって、ギター上手なんじゃないの???って思ってしまう。

名曲だと思います。だから、あれこれ難しいこと言わなくても良いんだけどさ、そこはソレ、ヲタクはどうしてもこだわってしまうのです。以下、蛇足を承知で、手元にある『Hepl!』をまとめておきましょう。

この曲は、ステレオ・バージョンとモノラル・バージョンで大きな違いがあります。ステレオとモノラルでジョンのリード・ボーカルが全く別物なのです。以前、『Please Please Me』が、ステレオ/モノラルで演奏、ボーカルが両方とも全く別物と書きましたが、『Hepl!』は、演奏は基本的に共通ですが、リード・ボーカルはステレオ/モノラルで全く別物なのです。ステレオ/モノラルで、リード・ボーカルが全く別物というのは、『Please Please Me』と『Hepl!』だけだと思います。『Please Please Me』の演奏・ボーカルが、ステレオ/モノラルで別物になってしまった経緯は以前書きましたが、『Hepl!』は、なんでこんな事になっちゃったんだろうね?演奏は同じなのに、ボーカルだけ別。特にどちらかのボーカルが優れているとも思えない。とっても不思議。

さてこの曲、ステレオ/モノラルでリード・ボーカルが全く違ってるんですが、それ以外にも違いがあります。顕著な違いは、
●ステレオ:タンバリン有り。アルペジオの下降フレーズのところで妙なパーカッションが入る。
●モノラル:タンバリン無し。アルペジオの下降フレーズのところで妙なパーカッション無し。
まぁ、これは文章にするとこうなるんですが、実際に聴いてみた方が良いです。モノラルはタンバリンが入っていないし、アルペジオの下降フレーズのところにパーカッションが入ってないので、一聴して何とも地味な印象です。

*妙なパーカッション・・・これって、実はパーカッションではなく、ジョンがリズムを取るためにアコギのボディを叩いている音です。

はい、では整理しておきましょう。音質向上版を除くと、1)1965モノラルミックス、2)1965オリジナルステレオミックス、3)1987オリジナルCDミックス、4)1993プロモビデオミックス、5)2006「Love」ミックスに大別されます。意外とミックス違いが多いんだね。結論を言うと、現時点では、5)2006「Love」ミックスが決定版!この曲が好きな人は、アルバム「Love」を買う価値はありますよ!

<モノラル>
1) 1965モノラル・ミックス
ビートルズの現役時代~LP時代に発売されていたモノラル・ミックス。ビートルズの現役時代には、特にイギリスでは、最も一般に普及していたバージョンです。

1*) 2009リマスター・モノラル
1)の音質向上版。2009年に限定発売された「モノボックス」に収録。確かに音は良くなりました。しかしですね・・・『Hepl!』のモノラルはどういうわけか、元々音質が良くないのです。これも非常に不思議なところです。これね、例えば、う~んとそうだね、安っぽいイヤフォン(例えばiPodに付属のイヤフォン)等で聴くと、ちょっと大げさに言うと、これってAMラジオの音か?って思ってしまうほど音が悪い。『Hepl!』ってモノラルマスターのジェネレーションが低いんじゃないだろうか?

ビートルズマニアの中には、“初期~中期のビートルズはモノラルで聴かなきゃ!”って言う人がいるじゃないですか。確かに、彼らが圧倒的に時間をかけて作っていたのは、モノラルの方です。しかし、この曲に限っては、絶対にステレオの方が良いと思うなぁ。

<ステレオ>
2) 1965オリジナル・ステレオ・ミックス
ビートルズの現役時代~LP時代に発売されていたオリジナル・ステレオ・ミックス。後追いで聴いた私にとっては、このバージョンが最も身近でした。真ん中にリードボーカル、コーラス、タンバリン、右にアコースティックギターとエレキギター、左にドラムスとベース

2*) 1965オリジナル・ステレオ・ミックス2009リマスター
2)の音質向上版。2009年に限定発売された「モノボックス」に収録。これも2)に比べると確かに音は良くなりました。傾向は、3*) 2009リマスター・ステレオと同じですね。低音が強めに出ているのに、音の分解能が上がったんで、全体として迫力が出ました。MP3に変換してiPodで聴いてもその差は分かります。でもそんなに大きな差じゃない。だから普通の人は、気にしなくていいと思う。でもね、私みたいにLP時代に散々聞き込んだ人にとっては、やっぱりこのミックスが良い音で聴けるっていうのは嬉しいんだよね。

3) 1987オリジナルCDミックス
1987年にビートルズのアルバムが初CD化された際に、プロデューサーのジョージ・マーティンが、オリジナルの4トラックテープに遡ってリミックスした物。音像は、基本的に2)と同じですが、左のドラムスとベースが若干、中央寄りに寄せられています

3*) 2000『1』リマスター
3)の音質向上版。2000年にベストアルバム『1』を発売するに当たって、リマスターされたもの。2011年現在、入手可。音が良くなったといえば、良くなったのかなぁ・・・という感じ。全体的にドンシャリな感じ。ドン(低音)とシャリ(高音)が両方と強調されている感じ。かといってレンジが広くなってるわけではないから、う~ん、ちょっと微妙だなぁ。ただ、分解能は上がっているので、特にベースラインなどは聞き取りやすくなってます。現在でも手に入りますが、下の2009リマスターが手に入る現在では、あまり価値は無いですね。

3**) 2009リマスター・ステレオ
3)の音質向上版。2009年に発売。2011年現在、最も普通に入手可。2011年現在、普通にアルバム『Hepl!』を買うと入ってくるバージョン。上の3*)「2000『1』リマスター」より良い音だと思います。というか、自然な感じです。ドン(低音)は強調されていますが、分解能は上がっているんで、ポールのベースラインも聞きやすい。一方シャリ(高音)は「3) 1987オリジナルCDミックス」に比べてそんなに強調されてませんね。

4) 1993プロモ・ビデオ・ミックス
完全オリジナルステレオミックス。1993年に赤盤・青盤が初CD化された際に、そのプロモーションのために、リミックスされた物。非売品。このミックスでは何と!、ドラムスとボーカルが真ん中から聞こえるのです。1993年の技術でリミックスされているので、音質もかなり良い。迫力がある。しかしですね・・・昔からこの曲を聴いてきた者にとっては、非常に違和感がある。音は良い、迫力もある、ドラムスとボーカルが真ん中から聞こえるというのは、今ではごく普通の事です。でも、何か違うよ・・・って思ってしまう。

5) 2006「Love」ミックス
完全オリジナルステレオミックス。2006年にアルバム「Love」を発売するに当たって、ジョージ・マーティンがリミックスした物。2011年現在、入手可。2006年の技術でオリジナルの4トラックテープからリミックスされているので、強烈に音が良い!!!この音の良さは感激!音像は、基本的に3)に近いのですが、アルペジオの下降フレーズを含めてエレキギターが左右から聞こえます。と言っても2本あるのではなく、ディレイをかけてそれを右から左に飛ばしてる感じ。たった、これだけなのですが、強烈な音質の良さと相まって、曲の印象がかなり変わっています。やっぱり、このエレキギターのフレーズは、この曲のイメージを決定付けていると思います。

という訳で、「Help!」が好きな人は、アルバム『Love』を買いましょう。アルバム『Help!』を既に持っている人にも絶対お勧めです。

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Purple Chikレーベルの『Hepl! Deluxe Vol 1』(PC-113/114)
さらに繋ぎます。。。-_-)

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ビートルズの2009年リマスターCD発売において、最も大きな出来事が、初期4枚のアルバムがステレオになった、ということではないでしょうか。ビートルズの初期4枚のアルバムは、LP時代(ビートルズの活動期)には、国にもよりますが、モノラル盤が主流でステレオ盤は少数派でした。しかし、ビートルズが解散した1970年頃には、ステレオが一般的になっていましたから、以後、再発売されたLPはステレオ盤が圧倒的多数で、モノラル版は何度か限定版扱いで発売されたのみです。それが1987年のビートルズの作品初CD化の際には、初期4枚のアルバムはモノラルで発売されたのです。そして2009年のリマスターでステレオへ。つまり、ビートルズの初期4作品は、大雑把に言って、モノラル主流(ビートルズ活動期のLP)⇒ステレオ主流(解散後の再発売LP)⇒モノラルのみ(1987年の初CD化)⇒ステレオのみ(2009年リマスター)という変遷をたどった事になります。

ところで、2009リマスター版の初期の4枚を聞いて、おかしいと思った人はいませんか?イヤ、大抵の人はおかしいと思うはずなんです。ビートルズの初期4枚のアルバム収録曲は、基本的に、演奏が左側、ボーカルが右側と、完全に演奏とボーカルが分離しているのです(これを“左右泣き別れミックス”と呼びましょう)。という事はつまり、左のスピーカだけから音を出すとカラオケになります。逆に右だけから音を出すとアカペラ。そういう曲が非常に多いのです。コレ、現在の感覚から言うととってもヘンじゃないですか?ドラムが左から聞こえて、ボーカルが右なんて、絶対ヘンでしょ?なぜこんな事になっているかというと、それは「より良いモノラル版を作るための措置だった」となるんですが、この辺は本当にマニアックになるから省略。でもね、これって特にヘッドフォンで聴くと非常に聴きづらいんで、やっぱりリマスターじゃなくて、ちゃんとリミックスして欲しいと思うのは・・・私だけ?

それはともかく、この時期の曲にも僅かに例外―ステレオを意識した音作りをしている曲―があります。それが3枚目のシングル盤。

サードシングル「From Me to You / Thank You Girl」
ビートルズのシングル盤を集めたCD「パストマスターズ」を持っている人は聞いてみてください(旧CDでも2009年リマスターでも、どちらでも良いです)。From Me to Youのイントロ!コーラスが真ん中から聞こえるでしょ!?Aメロに入ると、途端に左演奏、右ボーカルに分離しちゃうんだけど。それに、間奏とエンディングのハーモニカも真ん中ですよ!やっぱり、当時からスタッフも、左右泣き別れミックスはヘン、と思ってたんだと思います。そこでこの曲では、コーラスとハーモニカを音像の真ん中に持ってくる努力をしてみたんだと思います。ただ、当時の録音技術では、モノラル版を重視しつつ、ステレオ版では音像の真ん中から音を出すのはかなり面倒かつ合理的でもなかったようです。どう面倒でどう合理的でなかったか?というのは、本当にマニアックになるから省略。でもね、この曲で分かるのは、当時はモノラル版が主であり最重要だったのは事実だけど、同時に当時のスタッフはステレオ版をより良くするための努力もしていたって事。

ちなみにB面のThank You Girlは、A面のFrom Me to You同様ハーモニカが使われるのですが、この曲は左演奏、右ボーカルとハーモニカ、真ん中から何も聞こえない左右泣き別れミックスです。この辺は、シングル盤のA面とB面の力の入れ方の違いなんでしょうか?

4枚目のシングル「She Loves You / I'll Get You」
さて、3枚目のシングルA面でようやくステレオを意識した音作りをしたビートルズですが、4枚目のシングルでは先祖返りが起きています。She Loves You と I'll Get You、この2曲は、デビューシングルと同様、ステレオ版が存在しません。再びステレオ無視です。She Loves Youは、Please Please Me等と並んで、初期作品としてはもっとも有名な曲の1つですが、ステレオ版が存在しないのです。なぜか? 理由はデビューシングルと全く同じです。シングル発売用のモノラルマスターが完成した時点で、セッションテープが全て消去されてしまったのです。

3枚目のシングル盤でステレオを意識した音作りをしつつ、4枚目のシングル盤ではセッションテープが消去されるという事態が起きたのはなぜでしょうか? 

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・・・・・・いや、違うかも?From Me to Youのステレオ版はシングル発売後3年以上経った1966年の12月に初めて発売されてるね。この曲のステレオミックスが作られたのっていつだったけ? 残念ながらマーク・ルイスンの著作は日本に置いてきたので手元に無い。

まぁ、いずれにしても4枚目のシングル曲のセッションテープが何で消去されたんだ?ってナゾは残るわな。

(この項、後日―いつになるか分からないけど―改定予定)
はい、繋ぎの続き。

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2009年には、ビートルズのCDがリマスターされると同時に、「モノボックス」というのが限定で発売されました。マニアには、「ビートルズはモノラルで聴くべき」なんて人もいるわけですが、私はもう30年くらいビートルズファンを続けていますが、そこまでは拘りません。2009年になって、初期4枚のアルバムがステレオで発売になった一方で、「モノボックス」は限定版扱いでしたから、2009年になってビートルズの作品は、基本的にステレオが標準になったとも言えます。

しかしですね、初期のビートルズがステレオを軽視していたのは紛れもない事実です。ビートルズの初期シングル曲を見るとそれは明らかです。以下に例を挙げましょう。

デビューシングル「Love Me Do / P. S. I Love you」
ビートルズのデビューシングルである「Love Me Do / P. S. I Love you」。これは、ステレオ軽視どころか、ステレオ無視です。これら2曲はステレオ版が存在しません。当時、イギリスではビートルズに限らずシングル盤はモノラルだけだったのです。また、当時のレコード会社では、レコーディングを終えて、マスターテープができたら、マスターテープを作るにあたって使った素材(=セッションテープ)は、消去して他の録音に使い回していました。当時は、録音用のテープという物が超高価だったのです。

このシングルがイギリスで発売されたのは1962年の10月5日。もちろんモノラルで発売されました。おそらくシングル盤を発売した時点で、ステレオ版を発売する予定は無かったのでしょう。しかし、これら2曲を収録したビートルズのデビューアルバム「Please Please Me」を発売するにあたって、―これは主にアメリカからの要請だったのだと思うのですが―ステレオ盤も発売することになりました。

しかし、ステレオ盤を企画する段階で、セッションテープはもう消去されていたようで、残っているのはモノラルのマスターテープのみ。という事は、ステレオ版は作りようがありません。ということで、1963年4月26日に発売されたアルバム「Please Please Me」のステレオ盤にも、これら2曲はモノラルで収録されています。これは、旧CD、および2009年にリマスターされたCDも同様です。

CDが手元にある人は聴いてみて下さい。旧CDでも、2009年のリマスターCDでも良いです。モノラルとはつまり、スピーカーで聴くと全ての音が真ん中から聴こえて、左右の音の広がりが全く無い状態です、念のため。ヘッドフォンで聴くと、頭の真中から全ての音が聞こえてきます。そう、AMラジオみたいな感じですね。

*ちなみにLove Me DoとP. S. I Love youについては、その後、モノラルマスターすら消去(紛失?)されてしまったようで、レコード会社にテープが残っていません。よってCDは全て、何と!当時のシングルレコードをコピーしているのです!


セカンドシングル「Please Please Me / Ask Me Why」
ビートルズに興味のある人なら、“Please Please Me”は知っているでしょう。それくらい有名な曲。しかし、この曲のステレオ軽視ぶりは、ある意味スゴいものがあります。

この曲は、普通にモノラル版を作成し、モノラルシングルを発売、しかしデビューアルバムに収録するにあたって、ステレオ版を作る必要が生じたのはデビューシングルと同様です。違っていたのは、“Love Me Do”と“P. S. I Love you”は、すでにセッションテープが消去されていたのに対して、“Please Please Me”はセッションテープが一部スタジオに残っていた事。ということは、セッションテープを元にステレオ版を作る事ができます。

モノラルマスターは、セッションテープからベストな素材を選んで編集して作られました。当時の彼らにとっては、モノラルのシングルを作る事が最重要だったからです。そして、編集に使われた“ベストな”セッションテープは、モノラルマスターが出来上がった時点で、どうも消去されてしまったようなのです。ベストな演奏素材を消去するなんて!って思うでしょうが、やっぱり当時はテープが非常に高価でしたから、レコード発売用の元ができたら、素材は消してたんですね。

では、どうやってステレオ版を作ったか?ココからがステレオ軽視なのです。幸か不幸か、モノラルマスターを作るのに使われなかったセッションテープ、つまり“ベストではない”セッションテープは残っていた。これを使ってステレオ版を作ったんです。つまりベストでない演奏を編集してるんですよ。だから、“Please Please Me”のステレオ版では、ジョンが派手に歌詞を間違ってるんです。ポールもこっそり間違っています。歌詞を間違っているバージョンを発売するなんて・・・って思いますよね。でも、当時ステレオ版を作るにあたって、ベストな演奏はモノラル版作成後に消去されていたため、しょうがなく、ベストで無い素材からステレオ版を作ったってわけ。強烈なステレオ版軽視でしょ?

さらに、編集も超ラフです。この曲ではハーモニカが入る所が何ヶ所かあるのですが、特に曲のエンディング近くでハーモニカが入る所。ステレオ版で良く聞いてみて下さい。これは・・・指摘されなくても気付く人は気付くみたいです。特に自分でバンドなんかやってる人には、すごくヘンに聞こえるみたいですよ。一旦気付くと、もうメチャクチャと言っても良い、リズムの乱れぶり。

何でこんなめちゃくちゃなリズムになってるんだ・・・と言えば、“モノラルマスターをステレオ版の右チャンネルに重ねたから”となるんですが、この辺は本当にマニアックになるから省略。

でもね、手元に2009年のリマスターCD『Please Please Me』がある人は、ぜひ聴いてみて下さい。Please Please Meのエンディング近く、左から聞こえるドラムスと右から聞こえるハーモニカ/パーカッション(実はドラムスですが)が、どれほどズレているか!
*2008年以前の旧CDは、モノラルですから、リズムの乱れはありません。

ビートルズの最初期2枚のシングル盤では、ステレオ版はかなり軽視されていたのが分かると思います。ステレオ軽視は少なくとも1960年代半ばまで続きます。

ちなみに。ビートルズのステレオ版/モノラル版では、非常に些細なミックス違いが非常に多く、“間違い探し”の感覚で両者を聴き比べるととっても面白いのですが、Please Please Meに限っては、全く別の演奏なんで、“同じ所”がほとんどありません。ステレオとモノラルで、演奏・ボーカル共に全く別というのは、Please Please Meだけなんじゃないかな・・・。
このビートルズの音源シリーズ、実はもう1年以上前に書き始めたんですよね。この手の文章は、時間があればあるだけ正確かつ自己満足な文章ができるんで、ずっとヒマを見つけて加筆・修正し続けてきたんだけど、最近ね、ブログ書く時間ないのよ。写真はいっぱい撮ってんだけどね・・・。

というわけで、これで繋ぎますね。

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意外なことに、ビートルズのライブ盤というのは、これまでに僅か2タイトルしか公式に発売されていません。そのうちの1つが、LP時代の“Live at the Hollywood Bowl”。でも、このLPはついにCD化されませんでした。もう1つは、1962年のハンブルグでのライブ。こちらはビートルズや所属レコード会社の反対を押し切って発売された物なので、半公式って感じかな。アンソロジープロジェクトで、いくつかのライブ音源が公式に日の目を見ましたが、ビートルズの“公式の”「ライブ盤」というのは、CDでは未だに存在しないのです。意外でしょ?

ライブバンドとしてのビートルズのスゴさを一番良く実感できるのが、公式に発売された“Live at the Hollywood Bowl”です。このLPは本当にスゴいと思う。ビートルズは演奏が下手なんて言う人がいるじゃないですか。でもね、このLPを聞いたら、そんな考えは吹っ飛んでしまう。ビートルズって、アマチュア時代から、散々ライブやって来てるんですよ。ビートルズのライブバンドとしての演奏って相当上手いと思うよ、これを聞いたら良く分かる。

それにね、今ではビートルズが“カッコ良い”って思う人はあんまりいなんじゃないかな?ファンでも。同時代のストーンズとかフェイゼス、ちょっと後のゼぺリンとかパープルに比べると、ビートルズがカッコ良い!って印象はあんまりないでしょ?。今ではビートルズと言えば、“イエスタデイ”とか“レットイットビー”の印象じゃないですか?。でもね、このライブLPを聞くと、印象変わりますよ。ビートルズって、やっぱルーツはロックンロールとか、R&Bなんですよ。演奏の上手さと相まってメチャかっこ良い!

ビートルズのライブを聴いてみたい!と思ったら、先ずはこのLP時代に発売されていた“Live at the Hollywood Bowl”を聞いて欲しいのだけど、残念ながらCD化されてない。LPは中古屋で安く手に入ると思うけど、LPレコードなんで、再生できる人は限られてる。ということで、パープルチック(Purple Chick)レーベルの“Live Collection”シリーズがお勧め。

パープルチック(Purple Chick)レーベルの“Live Collection”は、全11種。それぞれがCD2枚分なんで、CDにすると全22枚分ということになります。このシリーズは比較的新しくて、発表(発売じゃないよ)されたのは3~4年前だったと思います。

シリーズ第1弾のジャケット。
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シリーズ第1弾は、デビュー直後のハンブルグにおけるライブにCD2枚分を使っています。デビュー直後で、イギリスでもブレイクする前。この音源は過去に公式にもLPとCDで発売されました(でも今では廃盤ですかね?)。本作は、公式に発売された物よりかなり音質が良い事、また多くの初登場音源が含まれていてビックリ!したものです。

2~10まで略^_^;)

シリーズ第11弾(最終)のジャケット。
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最後は、1966年の北米ツアーから、クリーブランド、トロント、ボストン、メンフィス、セントルイス、ニューヨーク、サンフランシスコにおけるライブを収録。といっても、それぞれのコンサートを完全に収録しているわけではなく、コンサートの一部だけという物がほとんど。また、観客が客席から録音した物やニュースフィルムのサウンドトラックが多く、全体的に音質が悪いのです。ただし、サンフランシスコはこれが正真正銘、ビートルズ最後のコンサート(除ルーフトップ)ですから、聞く価値はあるかも。

でね、上の写真。後ろにスピーカが見えますよね。このスピーカね、メンバーのモニター用じゃないんですよ。これが観客用のスピーカなんです。結構デカいとはいえ、東京武道館とかましてやスタジアムで、この“小さな”スピーカですよ。当時はまだまともなPAシステムなんて無かったんです。スタジアムでは、まともに演奏が聞こえなかったというのは、その通りなのかもしれませんね。

ビートルズのライブを聴いてみたいと思ったら、とりあえずはこのシリーズを全部入手するのがお勧め。一般の人にもお勧めできるライブ(=音質が良く、かつ1ステージをほぼ丸ごと収録している物)といえば・・・、
●1963年のストックホルム: これは音質、演奏共に最高!
●1964年のワシントン: 米国初上陸!
●1964年のメルボルン、アデレード: リンゴ復活!
●1964年のハリウッドボウル、フィラデルフィア、インディアナポリス: 1964年の米国ツアーって良いんです。演奏に気合が入ってる。特にハリウッドボウルは、録音前提だったためかすばらしい!しかもステレオ!
●1965年のパリ: 音質最高!
●1965年のヒューストン: ジョンの喉がかれて、声がかすれてる!“I'm Down”では、ジョンのオルガンが聴ける!
●1965年のハリウッドボウル: 音質最高! ビートルズのライブがステレオ録音で残されているのは、64年と65年のハリウッドボウルのみ。
●1966年の東京: 音質最高!「じょ~じ~!」とか言うカタカナの歓声が新鮮

他にも面白いライブがいっぱいあります。
●1963年のリバプール(エンパイアシアター): ちょっと音は悪いんだけど、何と!リンゴのドラムソロが聞ける。1ステージを丸ごと収録した最古のコンサートだと思います。
●1965年のアトランタ: 曲の合間に、ジョンの「ちょっと待ってくれ!、ポールがベースの弦を切っちゃったんで、ベースを代えるから」という珍しいせりふが聞ける。もっともベースラインが聞き取れる音質じゃないんだけど。
●1996年のハンブルグ: 音質はあまり良くないけど・・・、1966年のライブは東京を含めて、演奏はかなりいい加減なんです。特にこのハンブルグの“I'm Down”は、一瞬耳を疑いますよ・・・ある意味必聴。それに比べると1963年のヨーロッパツアーや、1964年の北米ツアーはいかに気合が入っていたことか。
●1966年のサンフランシスコ: 音質はあまり良くないけど、ビートルズ最後のコンサートが録音されていたという事実。

え~っとね、モントリオールでは・・・、1964年9月8日のモントリオール・フォーラムにおけるライブが現存します。ただしこれは非常に音質が悪い。少なくとも私の手元にある物は全くだめだめです。ただ、これは音質からして、観客が客席から録音した物ではありません。元々はラインで放送局(おそらくはラジオ局)が収録した物だと思います。1964年当時ラジオで放送されたのかもしれません。その放送を、当時録音したテープのコピーにコピーを重ねたものが、現在出回っている音源ではないでしょうか。ということは、モントリオールのラジオ曲にマスターテープが眠っている可能性もありますから、将来良い音質で聞ける可能性が無いとはいえませんね。

一方、オランダにおけるライブは、1964年6月5日のヒレゴム、6月6日のブルッカーが午前と午後、計3ステージが現存します。面白いのはヒレゴム公演です。これはラジオ放送用に収録されたようで、音質もそこそこ良いです。スタジオライブで、基本はどうも口パクだったみたいです。でもね、どういうわけか、生のボーカルマイクがオンになってるんです。だから、バックに流れるレコードの演奏・ボーカルにライブのボーカルが被さってるんです! ジョンとジョージは適当に歌ってる(もしくは本当に口パクで歌ってない?)んですが、ポールは力いっぱい歌ってるんで^_^;)、レコードのボーカルに生のボーカルが重なって、完全ダブルトラック状態!コレ、すごく面白い!
ブルッカーもスタジオライブっぽいんだけど、午前はオーディエンス録音、午後はライン(ニュース音源?)のようですが、いずれも音質は良くないです。だから、マニア以外にはお勧めできません。

以上、全てパープルチック(Purple Chick)の“Live Collection”で聴けます。ビートルズのライブ演奏に興味がある人は、“Live Collection”を入手することをお勧めします。

思えば、私が「奥の細道」に足を踏み入れたのは、ライブ音源を聴いたのがきっかけでした。以来二十数年、未だに「奥の細道」をさまよっています。
2009年にはビートルズのCDが全部リマスターされたので、これを機会にビートルズを聴いたという人も多いかもしれない。ビートルズの作品は、オリジナルアルバム13枚にパスト・マスターズというシングルを集めたCD2枚の計15枚を買えば全部揃う。これら15枚を全部持ってる人は、かなりのファンということになるんでしょうね。

でもね、CD15枚で揃うのは、あくまでもビートルズがレコード発売用にスタジオで録音して、公式に発表した音源です。当然ですが、ビートルズが残した音源には、これ以外にもテレビやラジオ出演、コンサートなどがあるわけです。これらは、公式には発売はされてません。こういった音源は、それこそ星の数ほどあるのです。

こういった公式に発売されていない音源を聞いてみたい!と思ったらそれが「奥の細道」の入り口です。入り口にはこれくらいあるかな。

入り口その1: BBCラジオ番組
入り口その2: コンサート
入り口その3: スタジオアウトテイク
入り口その4: ゲットバックセッション関係
入り口その5: デビュー前の音源
入り口その6: 正規盤のバージョン違い

ビートルズは、1960年代前半、毎週のように英国BBCのラジオ番組に出演していました。当時のラジオ放送用の録音は、ほぼ一発取りのスタジオライブに近いものでした。一部、オーバーダブや編集が行われたこともあったようですが、基本的にはスタジオライブです。だから面白い!

BBCは放送後、マスターテープのほとんどを消去してしまいましたが、放送用LPレコードがある程度現存しています。また、当時のリスナーが、個人的に放送を録音したケースもありました。その一部は、『ザ・ビートルズ・ライヴ!! アット・ザ・BBC』というCDで正規に発売されています。しかし、正規に発売されたのは、BBCラジオ音源のごくごく一部。

というわけで、その1・BBCラジオ音源に関しては、以下を入手するとかなり網羅できるハズです。正規に発売されていない放送はもちろん、正規にはレコーディングされなかった曲も聞けて非常に興味深い。フォスターの「Beautiful Dreamer」って曲知ってます? 「おおスザンナ」とか「草競馬」のフォスターですよ。和名は「夢見る人」かな? 私の世代では、中学校の音楽の教科書に載っていた合唱曲でした。何と!それをビートルズが演ってるんですよ!アップテンポのロック調で。その他、ごく初期の放送では、リンゴ・スター加入前にピート・ベストがドラムをたたいている曲もある。

UNSURPASSED BROADCASTS 1-12
レーベル不明の"Unsurpassed Broadcasts"。CD12枚分。

コレ、手元にあるんですが、聞く暇がなくてチェックできてないんですよね・・・(涙) 正直、入手したことすら忘れてハードディスクの「マイミュージック」フォルダに埋もれていました。これは、MP3とかじゃなくて、flac形式のため聞く前に変換する必要があるというのも時間がかかるんですよね・・・。というわけで、私のBBC音源に関する知識は、グレートデンのCD9枚組み+1枚で止まっています・・・。

これがグレードデンの9+1。
Complete BBC Sessions
これを買ったのは20年くらい前かなぁ・・・(記憶不確か)。これを聴いた時は感動した。でも、これは本当に物理的なCDなんで、今では入手困難でしょう。

グレードデンが10枚組で、"Unsurpassed Broadcasts"が12枚分なんで、過去20年位(?)でCD2枚分の音源が発掘されているんだと思います。これから聞いてみようという方は、"Unsurpassed Broadcasts"を入手してみてはどうでしょう?
loveyellow.jpg
左: Love (2006)、右: Yellow Submarine Songtrack (1999)

こちらで書いたビートルズのリミックス作品のうちの2つ。これら2作品に共通するのは、強烈な音の良さ。それはもう!2009年リマスター版の比ではありません。

Yellow Submarine Songtrack』は、新世代ピーター・コビンのプロデュース。あまりオリジナルの音定位をいじってないので、違和感がありません。アルバム『Rubber Soul』からは2曲が収録。「Nowhere Man」と「Think For Yourself」。いずれもドラムスが中央に来て、安定感があります。何しろコーラスがキレイ! それはもう音の分解能がどうの・・・とか言うのとは別次元です。この調子で、アルバム『Rubber Soul』全体をリミックスしてくれたら、どんなにすばらしいことか!

Love』は、ビートルズのオリジナルプロデューサーである、ジョージ・マーティンが息子のジャイルズ・マーティンと共にプロデュースしたもの。楽曲単位ではなく、ギターならギター、ボーカルならボーカルといった演奏のパート単位でバラして再構成している曲があるので、古くからのファンには、「ナンじゃこりゃ!?」と思われたところもあるようです。でも、例えば「Help!」(『開運!何でも鑑定団』のテーマ曲)等は、オリジナルミックスと比べて全く違和感がないばかりか、すばらしい音質と迫力!!!。
それから、「Drive My Car - The Word - What You're Doing」や「Tomorrow Never Know - Within You Without You」等は、曲Aのリズム隊に曲Bのリードギターやボーカルが何の違和感もなく乗っているという摩訶不思議なミックスでビビります。お遊びではありますが、ファンにとって楽しめるのは事実です。

これら2作品は、ディープなファンには受け入れられないところもあったようですが、私は大好きだな!オーディオ的な音質を考えるとこれら2作品は2009年版リマスターCDの比でないのですよ。

もっとも音質の良し悪しで、ビートルズの音楽の評価が変わるわけではありません。でも、こういうアルバムを聴いていると、60年代にビートルズのメンバーやサー・ジョージがスタジオで聞いていた音とは一体どんな物だったんだろう?すごく気になります。